中村憲剛&佐藤寿人が語る森保ジャパン2022。「中心は中盤の3センター。彼らは代えが利かなくなってきた」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by JFA/AFLO

佐藤 中国戦は正直物足りないなと感じましたが、限られた準備期間のなかで結果を出したのは評価できると思います。今は本当に難しい状況ですし、特に海外でプレーしている選手が多いということを考えれば、2連戦の初戦でスロースタートになってしまうのは致し方ないのかなと。

 一方で、メンバーが固定されてきたなかでなかなか出る機会のなかったCB(谷口彰悟/川崎フロンターレ、板倉滉/シャルケ)が、重圧を感じながらもしっかりと自分のよさを出したというのはすばらしかったと思います。彼らのプレーが競争原理を生み出したと思いますし、ほかのポジションにもこの流れが波及していってほしいなと思いましたね。

---- 谷口彰悟と板倉滉のふたりが活躍したことは、フロンターレ時代の先輩である憲剛さんも鼻が高いのでは?

中村 心配でしたけどね(笑)。

佐藤 たしかに、試合前はめちゃくちゃドキドキしていましたよね(笑)。

中村 親心みたいなものですよ。本当に「頑張れ!!」「頼む!!」という。あのふたりも期するものがあったと思います。それこそ、試合後のコメントを読んでもラストチャンスくらいの空気感でしたから。

 そのなかで結果が出たこともよかったですし、ビルドアップのところも(吉田)麻也と冨安にも遜色なかったと思います。森保(一)さんとしても、あのふたりがあれだけのパフォーマンスを出してくれたことは、かなりの収穫になったと思いますよ。予選が始まったころと比べれば、間違いなく選択肢が増えていますから。

---- 固定されているように見えて、徐々に変化は生まれていますよね。

中村 守田(英正/サンタクララ)、田中(碧/デュッセルドルフ)が台頭して、伊東純也(ゲンク)は、もはやエースですよね。ほかにも三笘(薫/ユニオン・サン=ジロワーズ)もいる。だから、予選を通過するまでは大きく変わらないかもしれないですけど、その後はいろいろと試していくのではないのかなと勝手に思っています。

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