森保ジャパンは勝っても不安だらけ。オーストラリア戦で露呈した過去の失態と現状の危うさ
最終予選は結果がすべて。
しばしば聞かれる言葉である。本当にそうだとするなら、現状にそれほど大きな問題はないのだろう。
日本はワールドカップ最終予選4試合を終えて、2勝2敗。過去と比べると低調にも見える成績だが、サウジアラビア戦の負けは、互いの力関係にアウェーゲームだったことも加味すれば、十分に起こりえた。日本が結果について失態を犯したと断じることができるのは、最初のオマーン戦での負けだけだ。
一方で、このグループで力が落ちる中国には確実に勝ち、最後まで本大会出場を争うであろうライバルのオーストラリアも退けた。
10試合も戦えば、ひとつくらいは取りこぼしがあって不思議はない。勝つべき試合は勝っている。現段階でワールドカップ出場を危ぶむ必要はないのではないだろうか。
結果がすべて、というのなら。
だが実際は、結果ばかりに気をとられ、内容から目を背けていると、いずれとり返しのつかない事態に陥りかねない。だから、内容が気にかかる。
その視点に立てば、今の日本代表はかなり不安だ。
守田英正(写真左)と田中碧を先発で起用し中盤の配置を変えたことは功を奏したが... 日本は1勝2敗で迎えたホームのオーストラリア戦を、2-1と勝利した。
森保一監督はこの試合、従来の4-2-3-1から4-3-3へとフォーメーションを変更。あわせて、中盤に東京五輪世代のMF田中碧を抜擢し、MF遠藤航、MF守田英正とともに配置したことが奏功した格好だ。
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