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森保ジャパンの重要キーマンは誰か。前線、ボランチの組合せ...緊迫のアジア最終予選2連戦のポイント (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Sano Miki

 ただし、日本もシーズン中、ヨーロッパでも新シーズンが始まっているなかでは、森保一監督に代わって日本代表の指揮官を務められる人材は、そう簡単には見つからないのだ。それだけに森保監督には、11月以降も集中して日本代表監督の仕事ができる環境を、ここの2連戦での結果でつくりだしてもらいたいと思う。

 招集メンバーを見れば、南野拓実が代表に戻ってきたのは大きい。9月シリーズは招集されたものの、ケガで出場はなかった。日本は南野を欠いたことで前線に機動力がなくなり、南野とのコンビネーションが使えなくなった鎌田大地も持ち味が消えた。今回のサウジアラビア戦は伊東純也が出場停止、久保建英がケガで招集外。それだけに南野が日本代表の攻撃のキーマンになるはずだ。

 ボランチの組み合わせをどうするかは興味深い。前回は遠藤航と柴崎岳を先発で起用したが、個人的には遠藤と守田英正の組み合わせが見たいと思っている。

 遠藤と守田は縦への動きが多くてチームに推進力を生むタイプ。対して柴崎は横への動きが多く、後方支援的なプレーをするクラシカルなタイプだ。どちらが優れているかではなく、プレースタイルの違いにすぎないのだが、森保監督は柴崎ならではの持ち味に期待しての起用だったのだろう。

 ただ、今回の2連戦は絶対に負けられないという前提に立てば、守備でも強さを発揮する遠藤と守田の組み合わせがいいのではないか。

 新たに選出された田中碧にも大きく期待している。移籍したデュッセルドルフ(ドイツ)での評価は高いものの、さすがに今回いきなりスタメンでの起用はないと思う。ただ、中盤のバランスを攻撃的に変化させたい時に、田中碧というカードが増えたのは大きい。

 FW出身者として常々思っていることに「FWは好調な選手から使え」というのがある。これは、FWはメンタル面の状態に左右されるポジションだからだ。リーグ戦から得点を決めている選手は自信を持ってピッチに立てるため、シュート機会がきても慌てないし、大胆にシュートを打てる。逆に結果の出ていない選手はあれこれ考えすぎてしまい、シュート機会でわずかに判断の遅れが出る。

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