2021.07.09

U-24日本代表は初戦の南アフリカに勝てるか。じつは高勝率のアフリカ勢との対戦

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 岸本勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu

日本代表が強豪国と戦う時(最終回)~アフリカ勢
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 アフリカ勢の雄大なパワーと爆発的スピードは、日本人にとって規格外だ。

 Jリーグではかつて、ガンバ大阪のFWとしてカメルーン代表パトリック・エムボマが旋風を巻き起こしている。人並外れた身体能力でディフェンスをなぎ倒し、ボールをネットに突き刺した。得点王に輝いただけでなく、半ば社会現象になった。

 また、柏レイソルのケニア代表マイケル・オルンガも2020年シーズン、センセーションを起こしている。裏に抜け出すスプリントと長い手足を生かしたボールコントロールは傑出。相手ディフェンスはほとんど無力で、得点王、MVPを勝ち取ったのも納得だ。

 日本サッカーはアフリカ勢に太刀打ちできるのか?

 じつは日本代表のアフリカ勢との過去の戦績は、決して悪くはない。

 例えばワールドカップでも対戦経験のあるチュニジアとは4戦全勝で無失点。カメルーンとは3勝2分けで無敗、コートジボワールとも3勝2敗と勝ち越し、セネガルには2分け2敗と負け越しているが、引き分けたロシアワールドカップで勝ち上がったのは日本だった。ワールドカップでの対戦経験はないナイジェリアにも2勝1敗1分けで、やはり勝ち越している。

 勝率の高さは、日本に招いての試合が多いことも関係しているだろう。ただ、その戦いを見てみると、日本人がアフリカ勢に劣っているわけではないことがわかる。パワーとスピードで後れを取ったとしても、戦術的に持ち味を消すことで十分に対処できる。

南アフリカW杯初戦でカメルーンを破った日本代表の長友佑都南アフリカW杯初戦でカメルーンを破った日本代表の長友佑都 この記事に関連する写真を見る 「アフリカサッカーが世界を席巻する!」

 1990年のイタリアワールドカップで、カメルーンが前回王者アルゼンチンを撃破するなどして史上初のベスト8に勝ち進んだ当時、メディアでは盛んにそう書き立てられた。しかし、すでに30年が経っているが、ワールドカップでベスト8に進んだのは、2002年のセネガル、2010年のガーナの計3チームだけ。世界を席巻する気配はない。

 ユース年代のアフリカ勢は、たしかに出色の強さを誇る。五輪では、1992年にガーナが銅メダル、1996年にナイジェリアが金メダル、2000年にカメルーンが金メダル、2008年にナイジェリアが銀メダル、2016年にナイジェリアが銅メダルを獲得している。