2020.10.29

鷲見玲奈が名波浩に聞く日本代表戦。
「日本はまだまだサッカー発展途上国」

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi


鷲見玲奈連載:『Talk Garden』 第3回 

ゲスト:名波浩(サッカー解説者)

局アナ時代にスポーツ番組に携わっていた鷲見玲奈さんによる「対談企画」。第3回はゲストにサッカー解説者の名波浩さんを迎え、先日試合を行なったサッカー日本代表について話を聞いた。

対談を行なった名波浩さんと鷲見玲奈さん

鷲見 今年の"初陣"となった日本代表戦が、ようやく10月9日、13日にオランダで行なわれました。日本代表にとっては、国内組だけで臨んだ昨年12月のE-1選手権以来10カ月ぶり。ヨーロッパ組が加わった試合となると、10月の親善試合ベネズエラ戦以来11カ月ぶりでしたが、名波さんはどんなところに注目して、ご覧になっていましたか。

名波 まずはメンバー選考に注目していましたが、驚きがあったのは、ふたりくらいでしたね。Jリーガーは(帰国後に自主隔離措置があることなどを考慮して)連れていけないとか、ヨーロッパ組にしても、ロシアの橋本拳人(ロストフ)やセルビアの浅野拓磨(パルチザン)は、それぞれの国の出入国規制の関係で選ぶことができないという縛りはありましたが、あとはだいたい順当だったかなと思います。

鷲見 驚きがあったメンバーというのは?

名波 三好康児(アントワープ)と板倉滉(フローニンゲン)です。ただ、監督の森保一さんには、日本代表と同時に五輪代表の強化もしたいという気持ちがあったでしょうから、東京五輪世代の彼らが試合には出なかったけれど、メンバーに選ばれたというのは、そういう意味もあったのかもしれません。

鷲見 東京五輪世代を含め、初めて日本代表メンバーが全員ヨーロッパ組という構成になりました。

名波 日本は決してサッカー先進国ではなく、まだまだサッカー発展途上国。僕はそう思っているのですが、ヨーロッパ(のクラブ)でやっている選手だけを集めて試合ができたというのは、サッカーにおける日本の"国力"を示すことになったんじゃないかとは思います。例えば、韓国にもヨーロッパでプレーする選手はいますが、すべてのポジションにいるわけではないので、試合をしようにもチーム編成ができない。アジアの多くの国が「日本はヨーロッパ組だけでチームが組めるのか」と驚いたんじゃないかな。

鷲見 確かに、それはすごいことですよね。

名波 いずれはワールドカップでも、日本代表メンバー全員がヨーロッパ組になると思いますよ。