日本サッカー界の「天才」ランキング。「リアル翼くん」は誰だ? (3ページ目)
第1位:小野伸二(29ポイント)
photo by AP/AFLO「現在ほど世の中に情報があふれていなかった時代(だからこそ、かもしれないが)、当時高校生だった小野は、高校選手権には一度も出場できずとも、サッカー好きなら誰もが知る別格の天才だった。彼自身が優れた技術、アイデアを備えていたことは言うまでもないが、周囲の選手を一様に刺激し、同世代全体のレベルを引き上げた、まさに"リアル翼くん"。
高校3年時に、「来年のワールドカップにはオレが出る!」と思っていた(そして、実際に出た)というのだから、発想からして常識を超えていた。そんな選手は後にも先にも、他に見当たらない」(スポーツライター・浅田真樹氏)
「今をときめく久保建英がメッシ風の日本人天才プレーヤーだとすれば、小野はマラドーナ風の天才と言えるだろう。
何もないところから何かを生み出せる超高級なボールテクニックや多彩なキックは、まるで南米出身選手のような異国情緒あふれるテイストで、他の日本人には真似のできないクオリティがある。個人の能力としては、歴代日本代表の中で間違いなくナンバー1だ。
努力やハードワークという泥臭いワードがこれほど似合わない選手も他にいない。まさに『ザ・エレガント』。小野という選手が日本で生まれ育ったことが不思議でならない」(サッカージャーナリスト・中山淳氏)
「小野は『ボールはともだち』を地で表現するテクニシャンです。利き足は右足と左足、どちらでもOK。プレーも若い頃から余裕があり、恐ろしいほどの落ち着きでピッチ上の心理を察し、誰も予想できないパスを出してきました。
どんなに努力しても、そこにはたどり着けない。負けず嫌いのライバルさえ畏怖し、いつの間にか拍手を送る観衆の1人に変えてしまう。そんな圧倒的な才能の持ち主が『天才』だと思います。
1999年ワールドユース(現U-20W杯)準優勝を成し遂げて、『ゴールデンエイジ』と呼ばれた同世代の選手たちからも、『あいつは別格』と言わしめるのが小野でした。日本の天才と言えば、真っ先に思い浮かぶ選手です」(サッカーライター・清水英斗氏)
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