今、サッカー日本代表を招集するならベストメンバーは? (4ページ目)
左サイドは攻守共に選手層が薄い
中山 淳氏(サッカージャーナリスト)
南野拓実を左サイドに回した布陣 かれこれ約8カ月も活動休止状態にある森保ジャパン。その間、所属クラブで目覚ましい成長を遂げたのは、マジョルカで活躍した久保建英だろう。
そのほかでは、鎌田大地がフランクフルトで定位置を確保して、ゴールやアシストを量産。シュツットガルトの遠藤航も、シーズン後半戦にレギュラーの座をキープして、チームの1部昇格に貢献した。
逆に、これまで森保ジャパンの左ウイングのレギュラーだった中島翔哉は、所属のポルトでリーグ再開後は個人的事情もあってプレーせずにシーズンを終え、ガラタサライの長友佑都もチームの構想外となり、現在は所属クラブを探している。
それらの状況を踏まえて、森保ジャパンの基本システムである4-2-3-1にあてはめてみたのが、今回選出した11人だ(遠藤と橋本拳人はほぼ横並びなのでふたりを選出)。
もっとも、従来のメンバーから大きな変更点はなく、選出するにあたってポジティブな要素は多くなかったというのが率直なところ。とくに中島と長友に変わる駒は、どちらかと言えば消去法的なセレクトになった。
リバプールでも万能型アタッカーとして評価されている南野拓実を中島のポジションに移し、代わりにトップ下には鎌田を配置。これまで長友の控えとしては佐々木翔もしくは安西幸輝が務めたが、代表で芳しいパフォーマンスを発揮できていない佐々木よりも、伸びしろのある安西を選択した格好だ。
今後に向けた大きな課題は、両サイドバックの新戦力発掘だと思われる。東京五輪世代は3バックを採用しているだけに、そのままあてはめられる駒が見当たらないのが現状。結局、国際試合の基準から、右は安定感のある室屋成が最有力。左の安西については守備面の課題が多く、このポジションの選手層が最も薄い。
Jリーグでも3バックのチームが増えているだけに、今後はA代表の基本システムを4バックから3バックに移行する可能性も十分にありそうだ。
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