2019.12.19

韓国より「強度で劣る」のには理由がある。
森保Jの本質的な問題

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 日韓戦に敗れると、毎度、お約束のように指摘されるのが精神論だ。日本は腰が引けていた。闘争心が足りない。代表選手としての意識で韓国に劣っていた……。

 E-1選手権第3戦。釜山のアジアード競技場で行なわれた今回の日韓戦も例外ではなかった。結果は0-1の敗戦。しかし、0-2あるいは1-3、一歩間違えば1-4もあったかも、と言いたくなる惨敗劇だった。試合後の会見では、森保一監督に対して、真っ先にその手の質問が向けられた。「日韓戦を戦う精神的な準備がチームとしてどれほどできていたのか」と。

韓国に敗れ、うつむく佐々木翔ら日本代表イレブン 森保監督はこう返した。

「選手には、技術、戦術の前に球際の戦いがあると伝えました。選手も覚悟を持って闘ってくれましたが、韓国に上回られたということだと思います。日本が引き分けでも優勝という状況で、韓国は激しく厳しく圧力をかけてくることは予想できたこと。そこで上回れなかったということは、準備がうまくいかなかったことになる。監督として反省しています」

 敗戦の責任は自分にあるとした。しかし、別の質問にはこうも答えている。

「引き分け狙いではなく、アグレッシブにいくことを共有して選手をピッチに送り出しました。ですが、少しタイミングが遅れたり、強度が足りなかったりしたために、局面で上回られてしまった。この強度に打ち勝つことと、技術を生かしていくことの両方を兼ね備えていなければ、国際大会では戦えない」

 気がつけば、選手に責任があるように話は変わっていった。そして最後は「選手ができなかったということは、私の伝え方が悪かったということなので、監督として反省しなければいけない」とまとめた。自らの反省点は抽象的で、選手への要望は具体的だった。

 森保監督が考える敗因は、日韓戦に敗れるたびに登場するものと、概ね一致していた。一方で、その過程のなかで出た「森保式3バックの両サイドが狙われたのではないか」との問いには、「韓国のサッカーは3試合ともスカウティングした。戦術的に後手を踏んだとは思っていません」と、珍しくキッパリと答えている。