遠藤保仁が黄金世代のライバルを語る「追い抜いてやろうと思っていた」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 牛島 寿人●撮影 photo by Ushijima Hisato

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 自信を持って挑んだ大会だったが、初戦のカメルーン戦に1-2で逆転負けを喫してしまう。大事な初戦を落とし、「勝って勢いをつける」という目論見が外れたが、遠藤はこの試合が非常に自信になったという。

「カメルーン戦は負けたけど、やれるなって思ったからね。相手の身体能力の高さとパワーにやられたけど、内容は何ら問題なかった。全体的に余裕を持って戦えたし、正直、勝ってもおかしくなかった。むしろ勝たないといけない内容だったんで、負けたけどこれからに自信を持てた試合やった」

 日本は次戦のアメリカ戦に勝って(3-1)調子を上げ、イングランドを完封(2-0)してグループリーグを突破。ベスト16(決勝トーナメント1回戦)のポルトガル戦では、苦戦したがPK戦の末勝利した(1-1、PK5-4)。ベスト8(準々決勝)のメキシコ戦は、遠藤が「いちばん印象に残っている」という試合で2-0の完封勝利。これまでベスト8止まりだったこの大会での新たな歴史の扉を押し開けると、準決勝のウルグアイとの激戦を制して(2-1)決勝進出を果たした。

「決勝まで行って思ったのは、勝ち進んでいく流れを作るのは、自信なんだよね。ポルトガル戦は苦しんで勝って勢いに乗り、メキシコ戦はウチらがいちばん波に乗っていたときで最高の勝ち方ができた。ウルグアイ戦は攻められたけど、どの試合もけっこういい内容で相手を倒してきたからね。それぐらいやれている中、接戦をものにして結果を出せば自信がさらに膨らみ、勢いが出てくる。それにこんな悪い環境の中でサッカーをすることはもうないだろうなと思っていたし、その中で結果を残したのも自信につながった」

 決勝まで進出できたのは、個々のタレントの力が大きいのもあった。

 小野は98年フランスW杯に18歳で出場した。稲本らはチームでレギュラーとしてプレーしていた。しかもその力をどんな状況でも発揮できる、気持ちが強い選手が多かった。

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