伊東純也にはデカい夢がある。
ビッグクラブ移籍へ「スーパーな存在に」
ゲンク・伊東純也インタビュー@後編
ベルギーリーグでプレーする日本人選手は、ここ数年で劇的に増えた。ただ、すべての選手に出場するチャンスが巡ってくるわけではない。そんななか、今年2月にゲンクへ移籍した伊東純也は、監督の信頼を勝ち取り、シーズン終盤にはスタメンの地位も確保した。言葉の通じないベルギーの地で、伊東はどうやって苦しい時期を乗り越えていったのか。
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伊東純也にベルギーでの3ヵ月半を語ってもらった―― 伊東選手のゲンク入団後、チームの主力だったMFアレハンドロ・ポズエロ選手がトロントFCに移籍してしまい、「ゲンクは大丈夫か?」と言われていました。ただ、役割こそ違いましたが、伊東選手がポズエロ選手の穴を埋めたことは、ベルギーで高く評価されています。
伊東純也(以下:伊東) ベルギーのメディアから、『ポゾ(ポズエロ)の代わりにゲンクに入ったプレッシャーはあるか?』と、よく聞かれました。でも、僕は何も考えてなかったですね。
―― プレッシャーは感じなかったと。
伊東 あんまり気にしてなかったです。「そういうふうに見られるんだな」と感じたくらいで。
―― 伊東選手が入ったあと、ゲンクが首位から落ちたとしたら......。
伊東 結果が出なかったら、絶対に自分が戦犯にされたと思う。以前、酒井(宏樹/マルセイユ)君からも、「他の選手と実力が同じだったら、日本人は絶対に使われない」と言われたことがある。ここ(ヨーロッパ)では、やはり実力を示さないといけない。
―― レギュラーシーズンの最後の試合で、アシストとゴールを決めました。さらに、プレーオフのアンデルレヒト戦では、左足でカーブをかけたスーパーゴールを決めました。どちらのゴールが自分にとって大きかったですか?
伊東 ゴールよりアシストのほうが、自分らしさがあると思います。
―― それ以降、ずっとスタメンですよね。
伊東 スタメンで使ってもらった時に結果を出したのが、やはり大きかったです。それからはシーズン最後まで、ほとんど途中交代はありませんでした。あと、監督が(他の選手と)差別しないでフラットに見てくれるようになったのも大きかったです。
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