無理...と思ったら天職だった。松本泰志は最強ボランチへ進化する (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • (株)サンエス秋田耕二●撮影 photo by Akita Koji, AFLO

―― ボランチにどっぷりハマっている?

松本 ハマってますね。高校時代には考えられなかったですけど。ボランチが楽しいとか、守備が楽しいとか思えるようになることは(笑)。

―― U-22日本代表のことも聞かせてください。3月のミャンマー遠征は、クラブでコンスタントに試合に出られるようになって初めての代表活動でしたが、変化を感じました?

松本 帰ってきてすぐにJリーグの試合に出たので、正直身体はきついし、代表とクラブの両立はタフじゃないと務まらないなって感じました。でも、毎週試合を経験できているから、代表でもプレーの質を維持できましたし、ミャンマーでのU-23アジア選手権の予選は、Jリーグに比べたら相手からのプレッシャーが全然ないので、気持ちよくプレーできましたね。

―― U-22日本代表にはコンスタントに選出されていますが、主力としての自覚は芽生えてきました?

松本 いや、とくにそれはないですね。呼んでもらえるのはうれしいですけど、その時々で結果を残していかないと、すぐに呼ばれなくなる。どこかで変なプレーをしたら外されるのが代表だと思うので、1回、1回が勝負。だから、主力という感じはないですね。

―― 昨年9月のアジア大会あたりから、チーム内での存在感は高まった感じがします。

松本 みんながプレーしやすいように、周りが気持ちよく動けるように、下から支えたいなと思いながらやっています。

―― 今回の遠征には中山雄太選手(ズウォレ)、板倉滉選手(フローニンゲン)が欧州のクラブに移籍して初めて代表に合流しましたが、彼らから感じたものは?

松本 雄太くんはゴール前に入っていく意識が高まった。ミャンマーでも2点を取りましたから。昔は真ん中でドンって構えて散らしたり、縦パスを入れたりしていたんですけど、すごく前に行くなと感じましたね。海外で評価されるのは結果、数字じゃないですか。だから、ゴールへの意識が強くなったのかなと。滉くんは守備がすごく変わったというか。寄せが速くなったし、球際の強さが周りのメンバーと比べて際立っていた。

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