ボリビア戦にヴェルディユース出身は4人。初代表組の感慨と危機感 (2ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 そのパフォーマンスから緊張とは無縁に見えたが、「昨日はほとんど眠れなかったくらいで(笑)。興奮していましたね」と笑顔で振り返る。彼が念願のA代表に初選出されたのは、今回の代表合宿が始まった翌日のこと。守田英正(川崎フロンターレ)がコンディション不良で離脱し、代役として選ばれたのだった。その1週間ほどの期間は「非常に長く、刺激的な日々だった」と橋本は語る。

 対照的に、もうひとりの初出場組である畠中槙之輔(横浜F・マリノス)はこの日々を「すごくあっという間に感じた」と言う。

「一日がすごく早く過ぎていったので、無駄にできないと思いました」

 このCBは試合後のミックスゾーンでの表情と同様に、代表デビューを飾った試合でも、序盤にやや硬さが見られた。

「最初は緊張しましたけど、やってみたら自分のプレーもある程度できたので、すごく楽しかったです」

 昨年8月に東京ヴェルディから横浜FMに加入した畠中は、主にバックアッパーだった4カ月を経て、今季はアンジェ・ポステコグルー監督の信頼を掴み、ここまでのリーグ戦4試合にフル出場。横浜FMと手法は違えども、つなぐスタイルを掲げる森保一監督は、そんな23歳を初招集した。

「正直、練習に入ったばかりの頃は戸惑いもありました。パスを受ける位置や味方の立ち位置などが(クラブとは)違ったので」

 それでも、昌子源や香川真司、中島ら、仲間のアドバイスや励ましもあって徐々に慣れていった。迎えたデビュー戦でも同じように、周囲とコミュニケーションを取りながら、持ち味の縦パスを通すシーンも増えていった。

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