2019.01.21

鬼門の決勝トーナメント初戦。
森保Jは悪しき流れを断ち切れるか

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 アジアカップの決勝トーナメント初戦は、日本にとって鬼門として存在している。

 初優勝を果たした1992年の日本大会以降、7大会すべての決勝トーナメント初戦で先制点を許しているのだ。

新生日本代表の象徴的な存在となった南野拓実と堂安律 そのうち3大会は逆転に成功した。3大会は同点に追いつくのがやっとで、PK戦にもつれ込み、2回勝ち上がり、1回敗れた。1996年レバノン大会は、そのまま敗戦を喫している。

 イラクに4−1と圧勝した2000年レバノン大会の準々決勝ですら、4分にゴールを割られているのだ。グループステージと同じような気持ちで、ふわっとゲームに入っているわけではないだろう。負けたら終わりということを肝に命じているはずなのに、なぜ、このようなことが起こるのか。プレッシャーや気負いなのだろうか。

 だからこそ、「日本代表が今後、本当に成長していけるかどうかのターニングポイントになる試合だと思っている」と長友佑都(ガラタサライ)は語る。

 昨年9月に発足して以来、森保ジャパンは4勝1分の好成績でアジアカップを迎えた。とはいえ、そのすべてが国内で行なわれた親善試合で、厳しいゲームを経験したわけではない。アジアカップに入っても、グループステージは負けても挽回するチャンスのあるステージだ。

 しかし、決勝トーナメントは、そういうわけにはいかない。負けたら終わり。そうしたプレッシャーがかかったゲームでこそ、本当の能力やパーソナリティが見て取れるというわけだ。

「動物でもサバンナで暮らしている動物と、危険性のない場所で暮らしている動物とでは、研ぎ澄まされ方や洗練のされ方が違う。こういう厳しい戦いで結果を残せるかどうか。生きるか死ぬかの戦いをやらないと、サッカー選手としての成長はないですよ」(長友)

 むろん、チームとしての真価が問われるのは間違いないが、なかでも、それが問われるのが、新生日本代表の象徴的な存在である南野拓実(ザルツブルク)、堂安律(フローニンゲン)だろう。