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解せない森保監督の選手起用。
目先のタイトル、未来も見えてこない (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 むしろ、そんなことよりも気になったのが、森保一監督の選手起用だ。

 オマーン戦での日本の先発メンバーは、初戦のトルクメニスタン戦から、DF槙野智章(浦和レッズ)がMF遠藤航(シント・トロイデン/ベルギー)に、FW大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)がFW北川航也(清水エスパルス)に入れ替わったのみ。そのうち、大迫の欠場はケガによるものなのだから、積極的な入れ替えは、実質ひとりだけだったと言っていい。

 選手交代にしても、ひとりしか代えなかった初戦に続き、この試合でもふたりしか代えず、3人の交代枠を使い切らずじまい。結局、この2試合でピッチに立った選手は、全部で15人である。これではあまりに少なすぎる。

 しかも、対戦相手のレベルが上がる決勝トーナメントはもちろん、ウズベキスタンと対戦するグループリーグ第3戦を含めても、第1、2戦がおそらく最も楽な対戦相手だったはずである。つまりは、比較的余裕を持って選手を入れ替えられる状況だったにもかかわらず、現状におけるベスト(と思しき)メンバーを固定した選手起用は、どうにも解せない。

 すでに決勝トーナメント進出が決まったことで、何人かの選手からは、第3戦ではメンバー変更があることを予想する声も聞かれた。だが、そうだとしたら、負けが許されない一発勝負の決勝トーナメントは再び、ベストメンバーで固定されてしまうのだろうか。決勝まで戦うとして、7試合のうち6試合は、(ほぼ)同じメンバーで戦うつもりなのだろうか。

 新生・日本代表の立ち上げから4カ月ほどの現在、多くの選手をテストしながら、国際舞台での真剣勝負を経験させることは、日本代表候補のパイ全体を広げるという点で大きな意味を持つ。2022年ワールドカップまでを長い目で見るからこそ、もっと多くの選手を使ってもらいたい。そんな気持ちは、もちろんある。

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