アジアカップへ向けて福田正博が森保Jで見たい4人のアタッカー (2ページ目)
その第一候補で見たいのは杉本健勇(セレッソ大阪)だ。森保体制の初陣となった9月のコスタリカ戦では小林悠(川崎フロンターレ)が1トップをつとめたが、彼の持ち味はポストプレーというよりは、2列目の選手と連動しながらDFの裏を取ることにある。一方の杉本は、187cmの長身を生かしたポストプレーが特長のひとつだ。その彼が国際試合でどれくらいボールをおさめられるのか。そして、森保ジャパンの攻撃陣とどう調和するかをテストしてもらいたいと思う。
FWでは鈴木優磨(鹿島アントラーズ)も招集してもらいたい選手のひとりだ。今季はJ1リーグで11得点8アシストの成績を残しているだけに、10月の親善試合で招集されても不思議ではなかった。ただ、鹿島がルヴァンカップ準決勝やACLなども戦うことを考慮したのだろうが、招集は実現しなかった。体を張ったプレーを厭わず、得点へのギラギラした渇望感を持つ鈴木が、テクニックに秀でた2列目の選手たちとどんな化学反応を起こすかは興味深い。
南野は4−4−2の2トップとも、4−4−1−1のトップ下とも言えるポジションに入り、1トップのすぐ近くに位置しながらゴールを量産しているが、この南野の代役となる選手もこれまでの3試合で招集されたメンバーのなかにはいなかった。
実績から考えれば香川真司(ドルトムント)が南野の代役になるのだが、今季はクラブでの出番が少ないだけにコンディションが懸念される。ただ、クラブでの境遇が同じような柴崎岳(ヘタフェ)を10月の親善試合で招集したように、森保監督が香川を呼んで、現状を確認する可能性はある。
香川、南野、それぞれが所属するクラブの格で考えればザルツブルクよりもドルトムントの方が上だろう。香川はドルトムントの新監督の元では構想外になっているが、長く主軸としてプレーしてきた香川の技術は疑いようがないし、29歳と老け込む年齢ではない。香川が日本代表で本領を発揮すれば、ポジションを争う若手を刺激して成長を促すことにもつながるだけに、年内に招集してもらいたい選手だ。
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