U-19日本代表、世界へ王手。
不安はあまりに「強すぎる」ことだけ
日本の強さばかりが際立っている。
来年ポーランドで行なわれるU-20ワールドカップの予選を兼ねた、アジアU-19選手権。日本はグループリーグ第3戦でイラクを5-0と一蹴し、3戦全勝のB組首位で決勝トーナメント(準々決勝)進出を決めた。
他の組を見ても全勝突破したチームはなく、まだ第3戦を残しているD組で、2戦2勝のサウジアラビアが可能性を残すのみ(10月25日時点)。そのサウジにしても、勝利はいずれも1点差の辛勝だったが、日本は3試合で得点13、失点3と、まったく相手を寄せつけていない。
イラク戦で今大会初ゴールを決めた田川亨介 最後の第3戦にしても、勝てば決勝トーナメント進出の可能性を残すイラクに対し、決定的なチャンスはほぼ与えなかった。その一方で、日本は第2戦から先発10人を入れ替えながら、すでにU-21日本代表にも選出され、この世代のエースストライカーとして期待されるFW田川亨介(サガン鳥栖)が今大会初ゴールを記録。その他にも、今大会初出場のMF滝裕太(清水エスパルス)が先制点を、今大会初先発のFW原大智(FC東京)が2ゴールを決めるなど、実力の違いだけでなく、選手層の厚さも見せつけた。
苛立つイラクの選手がファールまがいのタックルを連発してきたことで、日本の選手がケガをしないか、あるいは、挑発に乗って余計なカードをもらわないか。試合中の心配は、勝敗ではなく、そんなことだけだった。
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