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3発快勝にも、杉山氏が指摘。
森保ジャパンの「色」が見えない (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 西村尚己/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS

 ゴンサレス監督が6枚の交代カードをすべて切り終わった後に、最初のメンバー交代を行なった森保監督。敗戦を恐れ、保身に走り、身動きが取れなくなってしまったと言われても仕方がない。

 9月7日に札幌で行なわれる予定だったチリ戦は震災で中止に。このシリーズの試合時間は180分から90分に半減していた。選手をテストする時間も同様に半減。選手交代はその分だけ貴重になっていた。そうしたなかでいかに多くの選手に出場機会を与えるか。注目ポイントのひとつだった。

 ゴンサレス監督が交代出場した6人に割り当てた時間は延べ220分。対する森保監督はわずか64分。ゴンサレス監督は4日前に韓国と対戦しているにもかかわらず、日本戦でもテストに多くの時間を割いた。両監督の器の違い、監督としての力量差をここに見ることができる。

 森保監督は、就任緒戦を迎える自分自身の方が、選手より注目される存在であることを忘れていたのだろうか。選手で代表初スタメンは堂安律(フローニンゲン)と佐々木翔(サンフレッテェ広島)の2人のみ。両者にしても、だいたいどんなプレーをするかは把握できている。不確定要素が多いのは森保監督の方だった。

 布陣しかり。サンフレッチェ広島時代やU-21日本代表で森保監督が採用してきた3-4-2-1をそのまま日本代表に当てはめるのか。従来の日本代表と異なるスタイルで臨むのか。注目はここにも集まっていた。

 だが、採用したのは4-4-2。森保式ではなく日本の従来型だった。選択した理由を問われた森保監督はこう答えた。

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