2018.09.12

実は用意周到だった森保ジャパン。
だが完勝は「いい船出」にすぎない

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

「BASTANTE DINAMICO Y VELOZ」(かなりダイナミックで、速かった)

 試合後の記者会見で、コスタリカの指揮官であるロナルド・ゴンサレスは咳き込むのを抑え、意気消沈した様子で日本に対する評価を絞り出している。

 コスタリカはロシアW杯を戦った主力の半数を欠いたものの、それは凡戦の言い訳にならないだろう。4日前に遠征で韓国戦を戦っていたことが、彼らにとって不利に働いたのは間違いないが、それを差し引いても、差を見せつけられた感はあっただろう。3-0という完敗は、不甲斐ない試合だったと言わざるを得ない。

 一方の日本は、西野朗監督からバトンを受けた森保一監督が、ロシアW杯の主力をひとりも起用せず試合を制している。若手が台頭し、ベテランがそれを支えた。文句をつけられない幸先いいスタートを切った。

 では4年後、このチームはW杯でベルギーに奮戦した西野ジャパンを超えられるのだろうか?

コスタリカ戦でチームを牽引していた中島翔哉 森保監督の采配は、初陣とは思えないほど鮮やかな手並みだった。Jリーグで三度王者に輝いた指揮官は、日本人選手たちの長所、短所を知り尽くしている。日本人スタッフ同士、意思疎通も滑らかなのだろう。

 日本人監督としてのアドバンテージを生かした格好だ。

「個を出してほしい」