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なでしこ、北朝鮮撃破で手応え。
アジア大会優勝まで駆け上がれ (2ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 相手が強豪国であろうとも、常に冷静な目を失わない長谷川。相手がアメリカであっても北朝鮮であっても彼女にとっての課題はシンプルだ。

「毎回のことなんですけど、(裏に蹴り過ぎると)攻撃が速くなっちゃって......。裏に行くときは行くで、みんなでもっとタイミングを合わせて裏へ意識を持っていかないと結局こぼれ球も拾えなくなって苦しくなる」

 焦って裏へ蹴らなくても、落ち着いて視野を確保すれば、どんな相手でも必ずゴールへの道筋を見つけることができる――。彼女は確信をもって断言する。攻め手はある。その意識を共有することが大事なのだと。時間はかかったが、攻撃のバリエーションが出始めた。あとは、イメージを迅速に全員が共有できるか否かだ。

 もちろん守備面でも課題はある。グループBの首位通過を争った北朝鮮と中国の一戦は、力技のような展開で90分が進んだ結果、中盤で守備がハマった中国が2-0で勝利している。日本は、それを考慮したうえでコンパクトに守備陣形を保って、相手のラインの間でボールを受けたかった。

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