オシムがセネガル戦を絶賛。「日本の強さはポーランドより上」 (2ページ目)

  • ズドラフコ・レイチ●文 text by Zdravko Reic 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 次のポーランド戦で、計算上、勝ち点1さえ挙げれば、日本は決勝トーナメントに進出することができる。しかし、頭のどこかで"引き分けでもいい"などと思ってしまうのは非常に危険だ。それでは前へは進めない。守るばかりでは後ろ向きの結果しか出ない。

 次の試合でもこれまで通りのプレーを、勇猛果敢に走り、何が何でも勝つというサムライスピリッツを見せてほしい。今の日本とポーランドなら、強さは日本のほうが上のはずだ。頭を働かせて、正しいメンタリティをもって試合に臨めば、いい結果は出せる。ポーランドのディフェンスは、動きが緩慢だ。日本がそこをつけば、必ずや突破口を見出せるはずだ。

 サッカーの世界に絶対はありえないが、日本のベスト16入りを信じている。それは日本サッカーにとって大きな前進となるだろう。
 
 コロンビア戦後の取材で「体調が悪い」と言ったら、多くの日本人が私の健康を心配してくれていると聞いた。本当にありがたいことだ。持病の心臓に加え、今は右膝を痛めてうまく歩くことができない。本当は手術をすべきなのだが、心臓にはペースメーカーが入っているし、血が固まらない薬も飲んでいるので、それは危険なことなのだ。

 おかげでソファーから動くこともままならないのだが、幸いにも頭だけは健在だ。そして、今回の日本のようなすばらしいサッカーが、私に活力を与えてくれる。

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