スペインの戦術家が日本にブラボー。「次戦への改善点」も明確に示す (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 しかし、日本は疲れの見えた香川に代えて本田圭佑を投入し、流れを失わなかった。72分には、その本田が左足で右サイドを走る酒井宏樹に合わせ、酒井はクロスを入れ、それをペナルティエリア内でキープした大迫が確実に落とし、再び酒井が狙っている。ゴールはならなかったが、この日のベストプレーだった。日本の技術やコンビネーションの高さがよく出ていた」

 そしてその直後、左からのCKを本田が蹴り、大迫が決勝点を決めている。エチャリはセネガル戦に向けた戒めも込めて、こう分析した。

「決勝点は素晴らしいセットプレーだった。それに関して言うことはない。セネガル戦に向けて私が気になったのは、リードして、再び自ら戦術的にバランスを崩してしまった点だ。

 攻撃をすることで、守備の不安を隠すのではない。守備のバランスを失わないことで、攻撃を促す。その順序を間違えてはならない。セネガルを苦しめるだけの力のある選手が日本にはいるだろう。コロンビア戦で交代出場した岡崎も、山口も、十分に戦力になるはずだ」

 そして最後に、エチャリはこんなエールを送っている。

「日本代表におめでとうと言いたい。W杯の初戦で勝利する。それは簡単なことではない。チーム一丸となってつかんだ勝利だろう。引き続き、日本の健闘を祈る」

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