W杯直前で完敗を重ねる西野ジャパンに「火事場の馬鹿力」はあるのか (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 本番まで残り1試合。正直、最悪の状態は脱した気がするが、一方でマックス値も見えてきている。西野采配への期待も同様だ。逆算ができていないうえに、"画期的度"が低い。匂いが漂ってこない。"番狂わせの法則"からは外れた状態。事件を起こしそうな危険なムードを、世界に向けて発散しているとは言い難いのだ。その自覚が西野監督にはあるのか。

 期待したいのは、2010年南アフリカW杯で、岡田武史監督が最後の最後に発揮した火事場の馬鹿力だ。味方をも欺くアッと驚くような采配。それほどの采配を見せないと事件は起きない。目の前の大きな岩は動かないと僕は思う。

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