2018.06.09

W杯直前で完敗を重ねる西野ジャパンに
「火事場の馬鹿力」はあるのか

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 ガーナ戦とスイス戦。スコアは同じ0-2ながら、内容には大きな差があった。

 ガーナのメンバーは若手中心。今回のW杯には出場しない。そしてなにより日本のホーム戦だった。スイス戦はその逆。W杯出場国とのアウェー戦で、そのスタメンにはほぼレギュラークラスが名を連ねた。

 そして単純にガーナより1ランク上のチームとなれば、日本は負けるのが当たり前だ。0-2で負けてもガーナ戦ほどのショックはない。本来ならば。

スイス戦で日本の中盤に安定をもたらしていた大島僚太「ほしかったのは結果。結果が出ることによってチームは自信をつけるので、そういう意味では痛い敗戦になった」とは、試合後の長谷部誠の弁だが、結果を求めてこの試合に臨んでいるところに、大きな違和感を覚える。

 西野朗監督は、次のパラグアイ戦(12日)には、サブの選手を多く使うとコメントしているので、そこでの目的は結果ではなくなる。パラグアイがどんなメンバー編成で日本と戦うのかは定かでないが、彼らはW杯出場国ではないので、モチベーションはスイスほど高くない。ホーム戦でもない。日本が結果を欲するなら、こちらの方が狙い目だろう。

 ちぐはぐだ。そもそもガーナ戦に3-4-2-1なる布陣で臨んでしまったことが間違いのもとだ。日本は強豪への対応力を身につけたいと、後ろに下がって守る守備的サッカーを選択した。本番まで残りわずか3試合であるにもかかわらず。だが、スイス戦ではそれを貫くことなく、布陣を4-2-3-1に変更。そして残り1試合という最終局面を迎えることになった。