ハリルホジッチの選手起用を検証。
守備の要は、なぜ呼ばれなくなったか (2ページ目)
新時代を迎えるかと思ったが、権田のスタメンはこの1試合限りに終わる。その後、体調を崩したこともあって、4試合目(W杯アジア2次予選初戦のシンガポール戦)以降、招集されなくなった。
スタメン復帰を果たしたのは川島。だが、2015年にスタンダール・リエージュを退団した後、所属クラブを見出せずにいたため、やはりシンガポール戦以降、代表メンバーから外れることになる。
正GKには西川が躍り出た。以降19試合のうち、スタメンを外れたのはわずか3試合。東口に2試合、川島に1試合、その座を譲ったが、正GKの座が揺らぐことはなかった。だが今年3月、サウジアラビアとのホーム戦で川島にスタメンの座を奪われると、その2試合後には招集メンバーからも外れた。
西川に物足りなさを感じたことは確かにあった。例えば、W杯アジア最終予選UAE戦(ホーム)で決められた直接FKのシーンだ。西川の反応は弱々しく映った。欧州の一線で活躍するGKならセーブ可能だったと言いたくなるが、それでも決定的なミスを犯したというわけではない。
一方の川島は、フランスのメスに第3GKとして入団しながら、徐々に出場機会を増やし、評価を上げていた。フランスリーグで采配を振るった経験があるハリルホジッチには、その姿がより好ましく映ったのだろう。海外組>国内組を象徴する交代劇と言ってもいい。
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