残りのW杯予選は「大迫さん、エースはあなたです」くらいの空気で (2ページ目)

  • text by Sportiva photo by Fujita Masato

杉山 そうですね。ポジションはかぶるけど、乾貴士も面白いと思います。原口もちょっと同じ傾向があったんだけど、昔は孤立しちゃうタイプだったんですよ。単品での魅力はあるんだけど、周囲との関連性の中で自分をよく見せ、周囲の選手も引き立たせるという能力があまりなかった。それがちょっと柔らかくなってきたような気がします。

 ただ、齋藤学も含めて左はいるのですが、右がちょっと手薄な気がする。で、香川が右をできれば何の問題もないのですが、香川がひとつのポジションしかできないというのもまた大問題なんです。それが前の4人を回す中で障害物になっているんです。

浅田 確かにやたらと左サイドはいい。「いいじゃん」と思う選手は、ことごとく左サイドという傾向はありますよね。だから僕は、右はもう、むしろそういうタイプの選手じゃなくて、要は小林悠とか岡崎慎司とか、フォワードっぽい感じの選手を置いて、左で作って右は背後を狙うみたいなイメージのほうが、全体的なチームのバランスとしてはいい感じがしますけどね。

杉山 あまり上積みがない中で、ホームのUAE戦との違いでいうと、やはりセンターフォワードとして大迫がブレークするしかないんじゃないですか。「どう見たってエースは本田、香川じゃなくて、あなたです」と、みんなで言っておだてて、背番号も9とか10とかをつけさせてしまう。現状ではそれしかないと思いますよ。

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