なでしこの裏で連勝のU-23。発揮された高倉麻子監督の手腕 (4ページ目)
さらに、高倉監督ならではの選考基準がある。それは、異端とも思える強烈な個性をあえて選択することだ。
「私は好きなんですよね。人にはない、すごく強いものを持った選手が。それは他の人が持っていない、いいものなんだよということを伝えて、なくさないようにしてほしいんです」
周りの選手もその特殊性に対し、認めていくことが大事ではないかと高倉監督は言う。 それは、アジアのような実力の伯仲したスタイルも近い国との戦いにおいて、閉塞状況を打破する鍵となるのではないだろうか。
4大会ぶりの五輪予選敗退で、日本女子サッカーはひとつの節目を迎えた。敗因をしっかりと検証することが必要だろう。そして、再び女子サッカーを『冬の時代』に戻さないためにも、サッカー協会には腰を据えた強化を期待したい。
その『未来』に、投資すべき価値は十分にあるはずだ。
著者プロフィール
松原渓 (まつばら・けい)
1983年8月25日福岡生まれ東京育ち
芸能人フットサルチーム、南葛シューターズ所属。
女子サッカーを中心に、Jリーグ、フットサルなどの取材も重ね、
スポーツライターとしても活動中。詳しくはブログや各媒体で。
著書に『日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由』
『INAC TV』(BSフジ)オフィシャルキャスター
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