リオ世代の活路。手倉森ジャパンは予選本番で強くなるしかない
サッカー・リオ五輪予選が危うい(3)
U-22代表は、1月のカタールでリオ五輪の切符を手にすることが責務となる。熾烈な戦いは、この世代の選手への関心、注目を高めることを意味するだろう。そして、その熱気こそが選手を成長させる触媒にもなるはずだ。
U-22代表を率いて五輪予選を戦う手倉森誠監督
勝利する。
その体験を積み重ねることで、精神的に逞しくなれる。禅問答のようになってしまうが、勝たなければ勝てるチームには永遠になれない。勝つための方策は必要だが、策に溺れたら勝利は逃げていく。事実、U-20W杯のアジア予選では、パスを回して支配しながら、ことごとく正念場で敗れているのだ。
日本サッカーがポゼッションの袋小路に入ったのは、ひとつの指針としてFCバルセロナの戦いを追い続けたからだ。目標そのものは的を射ていたが、その本質が抜け落ちてしまっていた。
「いい選手は世界共通さ」
FCバルセロナの育成ディレクターを5年間にわたって務め、今年からはバレンシアの育成ディレクターに就任したラモン・アレシャンコは証言している。
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