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カンボジア戦直前に思う。日本は今もカザフスタンに勝てるのか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 置かれた環境がどれだけチームを強くするのか。そんなことを実感させてくれるのが、近年のカザフスタンの成長ぶりである。

 2002年にAFCからUEFAへと"移籍"したカザフスタンは、UEFA入り当初こそワールドカップやユーロの予選で負けてばかりの状態だったが、次第に力をつけ、少しずつ勝ち点を稼げるようになってきた。今回のユーロ2016予選でも、全10試合のうち3試合で勝ち点を挙げ(1勝2分け)、グループ最下位を免れている(6か国中5位)。

 また、チャンピオンズリーグを見ても、今回初めてFCアスタナが本選(グループリーグ)出場を果たした。

 カザフスタンがAFCに所属していた当時は、力関係は日本のほうが上だったが、果たして現在はどうだろうか。日本はワールドカップに出続け、カザフスタンは一度も出たことはないが、両者の力関係(実力差)は、少なくとも以前のままではありえない。カザフスタンに見る変化は、置かれた環境がいかに大きな影響を与えているかを物語る。

 当然、この問題は日本だけで解決できるものではない。ワールドカップの予選方式を決めるのはAFCであり、どんなに相手が弱くとも、決められた試合をひとつずつ勝ち上がっていかなければワールドカップにも出場できない。

 また、仮にAFCが日本、イラン、韓国、オーストラリアなどに対して2次予選を免除(最終予選からの出場)してくれたとしても、南米やヨーロッパなどでも同様に各大陸予選が行なわれているため、日本が2次予選免除によって空いた国際Aマッチデーに、そうした地域の強豪国と試合を組むのは難しい。

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