3連勝もリオ五輪は大丈夫か。手倉森ジャパンの大問題 (3ページ目)
この4−2−2−2の非現代性は、それだけには留まらない。ピッチ上に対角線が描けないので、サイドチェンジを行なえない。ピッチを広く使えないといった問題も抱えている。
プレスもかかりにくい。相手ボールに転じた時、ピッチに網がかかった状態を演出しにくいのだ。とりわけサイドで数的不利を招くので、相手のサイド攻撃を浴びやすい状況にもなる。
この4−2−2−2を用いながら「プレス!」と叫んでいたのは、20年前の加茂周さんだが、プレスに適さない布陣でプレスをかけに行くと、エネルギー効率が低下。試合後半になると選手の足は止まる。
というわけで、このサッカーは、すでに時代から遅れたものとして捉えられている。日本でも数年前に絶滅したと僕は思っていた。
それを主戦術に採用する手倉森監督。時代遅れ感満載の、まさに旧バージョンのサッカーでリオを目指そうとする姿には、驚きを禁じ得ない。
今すぐ中止した方がいい。監督を直ちに代えた方がいい。問題を抱えているのは、選手よりも監督。かなりの確信を持って僕はそう言いたくなる。
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