2014.01.22

新生U-21総括。ベスト8敗退も悲観する必要はなし

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi photo by Getty Images

 U-21日本代表の世代は2年前、U-19アジア選手権の準々決勝でイラクに敗れ、昨年のU-20W杯への出場を逃している。舞台はそのときと同じ準々決勝。相手も同じイラクという決して低くないハードルを華麗に飛び越えて勢いに乗り、そのままU-22アジア選手権の頂点へと駆け上がる――。そんなシナリオを、指揮官は思い描いていた。

試合中も選手に数多く指示を与えていた手倉森誠監督 だが、思惑どおりにはいかなかった。86分、それまで辛抱強く耐えてきたディフェンスが、ロングボール1本で破られ、ついにゴールを割られてしまったのである。

「プラン通りだったんだけどね」と、手倉森誠監督は悔しそうに言った。「(U-21代表監督に)就任してわずか2週間でタイトルが獲れるほど、甘いもんじゃない。そのことを、まずは自分に言い聞かせたいと思う」。

 やはり、イラクは強かった。日本は前半、一方的に攻め込まれ、チャンスがまるで作れなかった。ボールを奪っても相手に素早く寄せられて、パスをつなげない。

 前線では鈴木武蔵(新潟)が相手のストッパーに潰され、サポートに恵まれなかった矢島慎也(浦和)は右サイドで孤立することが多かった。頼みの中島翔哉(東京V)も、厳しいマークを受けてシュートまで持ち込めない。日本の最初のシュートは、前半のアディショナルタイムまで待たなければならなかった。

 インサイドハーフ(サイド寄りのセントラル・ミッドフィルダー)に入った喜田拓也(横浜FM)が振り返る。

「相手の9番がゲームをコントロールしていて、そこにプレッシャーを掛けられればよかったんですが、それができないまま45分間が過ぎてしまった」

 そんな展開にもかかわらず、手倉森監督が「プラン通りだった」と言ったのは、守備的に入ってから徐々に攻撃的にシフトして、カウンターで仕留める狙いがあったからだ。