なでしこチャレンジ合宿。層が厚い東京五輪世代に期待

  • 早草紀子●文・写真 text &photo by Hayakusa Noriko

 2月8日から4日間、熊本でなでしこチャレンジプロジェクトが行なわれた。招集されたのは45名。昨年までは、なでしこジャパンの新戦力発掘の色が強かったこのプロジェクトだが、今回は二つの目的があった。ひとつは、3月に控えているなでしこジャパンが参戦するアルガルべカップ要員、そしてもうひとつが同じ時期に行なわれるラマンガ国際大会メンバーの選考だ。

アルガルベカップ出場に向けてなでしこチャレンジ合宿に参加した大滝麻未(左)アルガルベカップ出場に向けてなでしこチャレンジ合宿に参加した大滝麻未(左) 昨年、U-19女子代表がFIFA U-20女子ワールドカップ出場を逃したことで、この世代の国際経験の場が激減した。

 またひとつ前のU-20世代も、ホーム開催の世界大会で3位に入ったことで、瞬間的に注目を集めたが、現段階では、なでしこジャパンで活躍するまでの力はまだ備わっていない。

 しかし、この世代はまさに東京オリンピックでは中枢にいなければならない存在で、今はまだなでしこジャパンには届かずとも、強化を重ねなければならない実感が佐々木則夫監督にはあった。昨年は新たにU-23カテゴリーを創設し、東アジア競技大会にも出場。アジアの中でも力不足を露呈したことで、この世代の強化の重要性が明白となったのだ。

 今回のキャンプでは、3グループに分かれて、それぞれ4日間トレーニングに励んだ。ミニゲームや紅白戦、地元大津高校の男子サッカー部員との合同トレーニングなど、さまざまな角度から個々の可能性が見極められた。

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