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【なでしこジャパン】スウェーデン戦ドローは想定内。日本、決勝トーナメント進出決定

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao
  • photo by Hayakusa Noriko/JMPA

チャンスを決め切れなかったことを悔やんだ川澄チャンスを決め切れなかったことを悔やんだ川澄「決めるところで決めて勝ちたかったなという気持ちと、勝ち点1を取れたっていうのをポジティブに考えている両面があると思います」

 この日も、初戦のカナダ戦同様、左MFとしてフル出場。得意の左サイドからの切り込みで多くのチャンスに絡み、90分間走り切った川澄のこの言葉は、ピッチで戦った選手たちの総意だろう。

 スコアレスドローだったものの、内容、チャンスの数で上回ったのは日本だった。それだけに、勝ち点3を取り損ねた一戦ともいえる。46分の川澄、48分の澤、64分の大儀見、68分の大野。81分には、途中出場で五輪デビューとなった19歳のFW岩渕もペナルティエリア内からフリーでシュートを放つなど、チャンスは決して少なくなかった。

 一方でピンチは数えるほど。ヒヤリとした場面といえば、70分にエリア付近でスウェーデンのエース、ロッタ・シェリンにフリーでシュートを許した場面ぐらいだろうか。コースが違っていたら致命的な失点になりかねなかったが、シュートはゴール正面を突き、GK福元がガッチリとキャッチした。

 もしロンドン五輪が出場12チームによる総当たりのリーグ戦であれば、悔やまれる1試合ということになるだろう。だが、大会は3グループのリーグ戦を経て、8チームのトーナメント方式で争われる。すべてのチームと対戦するわけではないだけに、場合によっては必ずしも勝利が求められるとは限らない。この日の日本がまさにそうだったのではないか。

 ドローでもOKという意識はあったか、と聞けば、川澄は即座に否定した。

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