【日本代表】遠藤保仁「チーム作りはうまくいっている。完成度は80%」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

ブラジルW杯まで738日
ザックジャパンの完成度

連載◆第1回:遠藤保仁(前編)

最終予選に臨むチームの仕上がりに自信を見せる遠藤。最終予選に臨むチームの仕上がりに自信を見せる遠藤。

2014年ブラジルW杯開幕まで、残り2年あまり。日本代表がその出場権をかけて、アジア最終予選に挑む。その間、選手たちはどんな成長を遂げ、チームはどう進化していくのか。これから、あらゆる選手をクローズアップしながら、その過程を追い続けていく。第1回は、チームの攻守の要である遠藤保仁。3度目のW杯予選に臨む彼が発する言葉から、日本代表の「現在地」をとらえていきたい。

 チームは、生きものである――。

 使い古された言葉だが、真実でもある。チームは、会社組織と同じで、メンバーが不変だと、意志疎通やコンビネーションなどで成熟が見られる一方、マンネリ化し、競争がなくなり、やがて弱体化していく。

「それは、オレも何回か経験してきた」
 遠藤保仁は、そう言う。

「2月に負けたウズベキスタン戦は、まさにそうだった。昨年と、ほぼ同じメンバーでやっているのに、『こんだけ違うんだ。チームは生きものだな』と思ったからね。オレは、代表っていうのは、常に新しい血を入れつつ、もともといるメンバーが意識を高く持ち、プレイする。で、試合で出た悪いところを修正していく。単純だけど、その繰り返しで強くなっていくと思っている。今のチームは、海外組がほとんどだし、もともと意識が高い選手が多いんで、負けたらすぐにダメになるとか、そういう心配はしていないけどね」

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