【日本代表】遠藤保仁
「南アW杯もチームが崩壊するかどうか紙一重だった」
ブラジルW杯まで738日
『ザックジャパンの完成度』
連載◆第1回:遠藤保仁(後編)
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3次予選ではホームでウズベキスタンに敗戦。最終予選に向けて一抹の不安を残したザックジャパン。photo by Fujita Masato
遠藤は、チームの完成度は80%と言った。
しかし、豪華な名前がメンバー表に並んでも、どこか不安が拭えないところがある。W杯アジア3次予選でウズベキスタンに敗れるなど、本当の力が読めないのが、ザッケローニ監督率いるチームの現状である。
「正直、チーム力は南アフリカW杯のときより上がっていると思うけど、それがどのくらいなのか、よくわからない。だから、強い国とアウェーや中立国で試合をして、自分たちの立ち位置をしっかり把握することが大事だと思う。そうすれば、どこかを修正するとか、選手を入れ替えるとかして、チームをさらに強くすることができるんで」
6月3日からは、いよいよブラジルW杯アジア最終予選が始まる。ドイツW杯、南アフリカW杯と2大会連続で最終予選を経験しているのは、遠藤ただひとり。はたして彼は、今回の最終予選にどういう気持ちで挑もうとしているのか。
「3回目だね、予選は(笑)。そんな選手、今はいないもんね。でも、自分的には、"挑む"気持ちは過去と一緒。置かれた状況は、全然違うけどね。ジーコのときは、ヒデさん(中田英寿)やツネさん(宮本恒靖)とか、誰かに抱っこされて戦っていたみたいな感じだったけど、岡田(武史)さんのときからは、自分がやらなきゃ、という気持ちになったし、チームのことを考えるようになった。今回もチーム全体のことを見つつ、プレイで引っ張る。まぁ、あまり気負わずにやろうと思っているけどね」
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