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【プロ野球】「僕にとって太陽みたいなもの」 石川雅規が25年間続けたキャッチボールと小川泰弘との"特別な時間" (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Seiya Shimamura

【10年以上続いたふたりの時間】

 そんな小川について、石川も「ライアン(小川の愛称)とのキャッチボールは心地よかったですし、本当に特別な時間でしたね」と笑顔を見せる。

「もう、ライアンは存在自体が心地いいのでね(笑)。お互いが試行錯誤しているなかで、『今はこういうところを意識しています』とか、『今日はこういうところを変えた?』とか。毎日やっているので、僕はライアンの変化に気づくし、ライアンは僕の変化に気づいてくれる。そして、僕も彼も体が大きくない分、大きい人に負けたくないという気持ちも一緒だったと思います。僕の気持ちとやる気を上げてくれたというか、いて当たり前の存在でしたね(笑)」

 今季、石川は2年目の中村優斗や育成3年目の翔聖ら、多くの後輩たちともキャッチボールをした。そこには25年間、プロの世界で生き抜いてきた投手として、若い世代に伝えたいものがあった。

「キャッチボールをした後輩たちがどう感じるかはわからないですけど、僕には現役を長く続けてきたプライドがあります。それを感じてほしかったんですよね。外から見るのと実際に受けるのとでは、球の感じが違うと思うので。若い時のベストのボールではないかもしれないけど、『これが石川雅規だ』っていうボールを感じてほしかったんです」

 石川が伝えたかったのは、球速だけでは測れない「投球」の本質だった。

「それがピッチングなんだぞって。今の時代は150キロを超えるボールでも、力を込めて投げるだけでは、打者のレベルも上がっているので打たれます。やっぱりギャップがほしいですよね。思ったよりボールがきているとか、抜かれているとか。そういうことが大事だと思うので、それを、キャッチボールをして感じてほしかったんです」

【いい仲間にめぐり会えて幸せだった】

 ヤクルト二軍の戸田球場。投手たちは球場に隣接する陸上競技場で練習する時間も多く、簡易テントの下では、石川をはじめ、小川、青柳晃洋らが後輩たちも交え、ピッチング談議に花を咲かせていた。

「ヤギ(青柳)は阪神やアメリカでの経験を話してくれましたし、小川も今までの経験を話してくれたり。新たな発見ばかりでしたし、答え合わせができましたね。ひとりひとり、体の大きさも違えば、体の使い方、考え方も違うので。すごく楽しい時間でした」

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