【プロ野球】「僕にとって太陽みたいなもの」 石川雅規が25年間続けたキャッチボールと小川泰弘との"特別な時間" (2ページ目)
ふたりのキャッチボールを見て、ヤクルトの歴代投手コーチたちは「お手本ですよ」と口を揃えたものだ。
小川は「僕は当事者なので、お手本という意識はないですけど」と笑い、こう続けた。
「でも、自分の知識と経験が深まっていくなかで、『こういうキャッチボールはいいよね、こういうのはよくないよね』ということが、一緒にやっていくなかでわかってくる。石川さんのキャッチボールは、きれいで丁寧という意味で本当にお手本だと思いました。力を入れなくてもボールが伸びていく。回転数が多くて、手元で強いボールがくる。あとは、腕の振りとボールのギャップですよね。そのギャップでボール1個分、差されたりする」
【ライバルだけど伝えることは伝える】
では、逆によくないキャッチボールとは、どんなものなのか。
「腕っぷしに任せて、体全体で投げていないから、連動が途切れている感じがするとか。腕を思いきり振っているように見えるのに、ボールが弱いとか。遠投でも途中で失速するようなボールは、あまりよくないキャッチボールかなと思います」
ふたりでボールを投げ合っていると、自然と会話も弾んだ。
「今の真っすぐはググッときたね」
「いい、いい。今のはいい」
「褒め合いっこしてる、俺ら(笑)」
そんなやりとりも日常だった。
「年齢を重ねていくなかで、いろいろなことを考えて試しながら、『今日はこうやってみよう』とか、僕も石川さんもそういう姿勢でやってきました。自分の感覚と石川さんの反応で答え合わせができますし、ジェスチャーでも伝えてくれる。それが楽しさであり、学びという感じでしたね」
小川は石川の存在を、「いつも明るくて、僕たちの前を明るく照らしてくださる大先輩でした」と表現する。
「石川さんは『ライバルだけど、伝えることは伝える』と話されていました。僕はその姿を見ているので、自分が学んだことをシェアできるようにしたいですし、困っている後輩がいたら手を差し伸べられるようにしたい。そして、僕も後輩からどんどん学びたいですし、一緒にうまくなっていきたい。そういう思いで野球をやっていこうと思います」
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