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【プロ野球】「打てなくていい。守備で一軍にいろ!」 近藤貞雄の"異例の辞令"で大ブレイクしたテスト入団生 (5ページ目)

  • 高橋安幸●文 text by Yasuyuki Takahashi

 ともに守備力が高く、高田監督時代も守備固めで起用されていたふたりだが、いつ二軍に落とされるかわからず、自分たちの立ち位置をつかめずにいた。それだけに、近藤の「二軍に落とさない」という言葉には驚き、ありがたみを感じた。

 ただ、広瀬は富士宮北高(静岡)から駒澤大、本田技研(現・Honda)を経て、1985年のドラフト1位で入団。打力不足で控えに回っていただけに、近藤の辞令に忸怩(じくじ)たる思いもあったのではないか。

「広瀬は単純ですから、『もうバッティングやんなくていいのか。でもよう、守備だけで1000万とか1500万とかもらってたら、ありがてえよな』って。よくこんなにすぐ切り替えられるな、と思いました。僕はテスト入団で、『10年もよくやったな』と思ってたんですけど、まだ一度もグワッと燃えた時がなかったんです。近藤さんの言葉で、一気にモチベーションが上がりました」

(文中敬称略)

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著者プロフィール

  • 高橋安幸

    高橋安幸 (たかはし・やすゆき)

    1965年、新潟県生まれ。 ベースボールライター。 日本大学芸術学部卒業。 出版社勤務を経てフリーランスとなり、雑誌「野球小僧」(現「野球太郎」)の創刊に参加。 主に昭和から平成にかけてのプロ野球をテーマとして精力的に取材・執筆する。 著書に『増補改訂版 伝説のプロ野球選手に会いに行く 球界黎明期編』(廣済堂文庫)、『根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男』(集英社文庫)など

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