【プロ野球】佐藤輝明か、森下翔太か? 阪神の生え抜き30発コンビが繰り広げる本塁打王争い 名打撃コーチが占う"キング"の行方 (4ページ目)
── その理由は?
伊勢 やっぱり、対応力が格段に上がってきたことと、外の球でもしっかりセンター方向へ打ち返せること。あと、セ・リーグにはDeNAの東克樹、中日の金丸夢斗、巨人の井上温大と、ええ左ピッチャーが何人もいるけど、球の力で圧倒してくるタイプは少ない。実際、佐藤はここまで左投手に対しても3割を打っているわけやから、相手が右か左かに関係なく結果を残せている。そこは大きいと思うよ。
── 最後に、もし将来的にメジャーリーグへ挑戦するとしたら、どちらがより活躍できる可能性が高いと考えますか?
伊勢 今のままやったら、森下はちょっと苦労するかもしれんね。今のスイングの形で、メジャーの速くて力のあるボール、それに打者の手元で動くボールへ対応するとなると、少し難しいんとちゃうかな。もちろん、これは「今のスイングを続けている限り」という条件つきやけどね。これからまだ変わっていく可能性は十分あるから。
佐藤にしても、課題はあるよ。140キロ台のボールなら十分に対応できる。ただ、メジャーへ行けば150キロを超える速球が当たり前のように来る。しかも、球速だけやなく、打者の手元で動くボールも多い。その球にどう対応するかやね。追い込まれるまでにどんな球を見せられて、最後に外角の厳しいところで勝負されるのか。そういうメジャー特有の攻め方にどう対応していくかも大事になる。ただ、打者として持っている能力そのものを考えたら、佐藤のほうがメジャーで活躍できる可能性は高いんとちゃうかな。
伊勢孝夫(いせ・たかお)/1944年12月18日、兵庫県出身。63年に近鉄に投手として入団し、その後、野手に転向。現役時代は勝負強い打撃で「伊勢大明神」と呼ばれ、近鉄、ヤクルトで活躍した。現役引退後はヤクルトで野村克也監督の下、打撃コーチを務め、92、93、95年のリーグ優勝に貢献。その後も近鉄や巨人などでコーチを歴任し、長年にわたってプロ野球界で指導者として活躍した。現在はプロ野球解説者を務める傍ら、大阪観光大学硬式野球部の特別アドバイザーとして後進の指導にもあたっている。
著者プロフィール
木村公一 (きむらこういち)
獨協大学卒業後、フリーのスポーツライターに。以後、新聞、雑誌に野球企画を中心に寄稿する一方、漫画原作などもてがける。韓国、台湾などのプロ野球もフォローし、WBCなどの国際大会ではスポーツ専門チャンネルでコメンテーターも務める。
フォトギャラリーを見る
4 / 4






















































