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【プロ野球】佐藤輝明か、森下翔太か? 阪神の生え抜き30発コンビが繰り広げる本塁打王争い 名打撃コーチが占う"キング"の行方 (2ページ目)

  • 木村公一●文 text by Koichi Kimura

── 屋外の打撃練習では、そうした確認は難しいのでしょうか?

伊勢 いや、できんことはないよ。ただ、ネットに囲まれてへんと、どうしても自分が打ったボールの行方を追ってしまうやろ。それに、スタンドへ放り込んだら観客も沸く。打撃投手が投げる打ちやすいボールを気持ちよく飛ばして、調子を整えるにはええと思う。ただ、自分のスイングのどこがええのか、どこが悪いのか。そこを細かく確認するんやったら、室内のほうが落ち着いて取り組めるんとちゃうかな。

── そういえば、ドジャースの大谷翔平選手も、試合前の打撃練習を屋内で行なうことが多いと聞きます。

伊勢 そこから真似しとるんかな(笑)。ただ、いずれにしても、自分の状態を自分で判断して、修正できるようになったことが、佐藤が進歩した大きな要因やと思うよ。実際、今季の佐藤は4、5打席目でもよう結果を残しとるんよ。4、5打席目というのは試合の終盤やから、相手の先発ピッチャーが疲れてきたり、リリーフに代わったりするタイミングやね。同じ先発投手と何度も対戦していれば、3打席目くらいまでに「このピッチャーは、こういう場面ではこういう球を投げてくる」という傾向が見えてくる。

 それを頭のなかで整理して、次の打席に生かせるようになったんやと思う。リリーフ投手が相手なら、先発ほど何打席もかけて配球を読む必要はない。そのぶん狙う球を絞って、シンプルに打席へ入れる。ホームランを打ちながら、高い打率も維持できているというのは、こういう試合終盤の打席でも結果を残せるようになったことが大きい。今季の好調を支えている要素のひとつやと思うよ。

【森下翔太がホームランを量産できるメカニズム】

── 一方、森下選手についてはどう見ていますか。

伊勢 森下はフォロースルーが力強くなったね。打ったあとにバットを大きく振り抜けるようになったことで、ボールをグッと押し込めるようになった。それがホームランが増えた理由のひとつやと思う。低めの球に対しても、下からうまくすくい上げるように打っている。あれだけ打球が飛ぶということは、かなり筋力トレーニングもやってきたんやろうね。スイングそのものに、以前より明らかに力強さを感じるよ。

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