【プロ野球】佐藤輝明か、森下翔太か? 阪神の生え抜き30発コンビが繰り広げる本塁打王争い 名打撃コーチが占う"キング"の行方 (3ページ目)
── 森下選手は、打者としてのタイプや技術面で、佐藤選手とどのような違いがありますか?
伊勢 森下はここまで31本打っているけど、いわゆる「生粋のホームランバッター」ではない。どちらかというと、ホームランだけを狙うんやなくて、高い打率を残しながら長打も打てる。「打率3割、30本塁打」を目指すタイプのバッターやと思うね。
── 30本以上打っていても、「生粋のホームランバッターではない」と。その理由はどこにありますか?
伊勢 さっきも言ったように、一時期に比べるとスイングが少しアッパー気味になって、低い球を下からうまくすくい上げて、打球に角度をつけられるようになった。8月23日のDeNA戦で、低めの球をレフトスタンドへ放り込んだ一発なんかは、まさにその典型やったね。
ただ、森下の場合はボールにうまくスピンをかけて遠くへ飛ばすというより、力強いスイングでボールを運んでいくタイプやと思う。きれいな放物線を描いて飛んでいくというより、ライナー性の強い打球が多いやろ。そこが、いわゆる典型的なホームランバッターとは少し違うところやね。
── 狙う球の決め方など、打席での考え方にも佐藤選手との違いがありますか?
伊勢 あると思うよ。森下は「ヤマ」を張るバッターやからね。「次はこの球が来る」と、ある程度決めて、そこへ思いきって振りにいく。だから、追い込まれているのに真っすぐがズドンと来て、簡単に見逃し三振することもあるやろ。あれは真っすぐを待っていたんやなくて、変化球に狙いを絞っていたということやね。
もちろん佐藤も、「このへんに来るんちゃうか」という予測はしとると思うよ。ただ、森下ほど「この球や」と決め打ちする感じではない。そこはふたりの打席での考え方の違いやと思うね。
【本塁打王のタイトルを獲得するのは?】
── では、最終的に本塁打王を獲得するのはどちらだと思いますか。
伊勢 どうやろうね。最初にも言ったように、最後まで競る形になると思うけど、僕は最終的には佐藤とちゃうかなと思うね。
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