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【プロ野球】「ドガン!」ソフトバンクのブルペンに轟く"爆発音" ついに頭角を現した5年目の育成右腕・大竹風雅の怪物ぶり (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Masahiko Abe

 当時の東北福祉大には、大竹の同期に椋木蓮(オリックス1位)がいて、プロも下級生の頃から注目していた。

「椋木も逸材に間違いないですけど、投げるボールだけだったら、もっとすごいのがいるんですよ。知らないでしょ?」

 当時、助監督だった村瀬公三さんがそう言って教えてくれたのが、大竹だった。村瀬さんは、こう続けた。

「少し投げるとヒジが痛み、また投げると痛む......そんな繰り返しでした。そこで3年の時にヒジのクリーニング手術を受けて。そのため、リーグ戦での登板は下級生の頃の二度だけ。だから、ほとんど誰にも知られていないんです」

【ほんとは隠し玉にしておきたかった】

 手術の効果が出て、4年春(2021年)のリーグ戦前にはアベレージで140キロ後半をマーク。素質の片鱗を発揮し始めた。

「ほんとは"隠し玉"にしておきたかったんですけどね......」

 ソフトバンクのスカウトが、当時を振り返る。

「春のオープン戦で150キロ近いボールを投げているのを見ていた球団もありましたからね。こりゃあ、支配下じゃないと獲れないなと思って」

 その春の実戦では、社会人野球の雄・トヨタ自動車や日本製紙石巻を150キロ超の快速球で圧倒。どん詰まりのポップフライの山を築いたという。結局、2021年のドラフトで、ソフトバンクは5位で指名した。

「5位とはいえ、貴重な支配下枠を使うんですからね。でも、あのストレートとフォークを見ちゃったらね。ほかには獲られたくなかったですね」

 だが入団直後の2022年1月の新人合同自主トレで右ヒジの不調を訴え、4月にトミー・ジョン手術を受けた。オフには戦力外となり、育成契約となった。23年に復帰し、宮崎でのフェニックスリーグや台湾でのウインターリーグで登板するなど、実戦を重ねてきた。

 だが、2024年3月に肩甲下筋の肉離れで再び離脱。それでも7月に復帰すると、二軍戦で初勝利。昨年も二軍戦で10試合に登板し、8月からはくふうハヤテベンチャーズ静岡に派遣され、5試合に投げた。

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