【プロ野球】「ドガン!」ソフトバンクのブルペンに轟く"爆発音" ついに頭角を現した5年目の育成右腕・大竹風雅の怪物ぶり (2ページ目)
その音、よくわかる。キャッチャーからすれば、絶対に"痛い音"だ。
私もブルペンキャッチャーの端くれだ。これまで受けてきた数々の剛腕を思い返すと、山口俊(柳ヶ浦→横浜1位)、山下舜平大(福岡大大濠→オリックス1位)......。そして、前出の杉山一樹(駿河総合→三菱重工広島→ソフトバンク2位)も、そのひとりだ。
捕球した時の感触は、まるで「石」。硬球とは明らかに異なり、もっと硬くゴツゴツしたものを間違って受けてしまったかのような、違和感を伴うすごい破壊力。きっとブルペンですごい音を轟かせていた彼も、ミットをはめる手のひらの骨が粉砕されそうなボールのはずだ。
【打者の手元で急降下するフォークは魔球】
大竹風雅。東北福祉大から2021年ドラフト5位で入団した今季5年目の右腕。現在は育成選手だが、年次で言えば中堅クラスの投手だ。
真っすぐの捕球音の次は、フォークに驚いた。テイクバックでヒジを折りたたんだまま、コンパクトにトップの位置をつくる「ショートアーム」と呼ばれる投球フォームから、ボールを思いきり引っかけそうな腕の振りから繰り出されるフォークは、打者の手元で急に真下へと折れ曲がるかのような、まさに「魔球」だ。
落差もあるし、捕手はきっと地面に刺さるような落下スピードを感じているはず。その激しい動きは、一軍でも勝負球になる。
大竹は福島で生まれ育ち、高校時代(光南)は無名の投手だった。
「誰も知らないっていうか......セカンドのレギュラーでしたから、その頃」
ある球団関係者が教えてくれた。
「エースにけっこういいピッチャーがいたんです。一方で、大竹はセカンドでいいフィールディングをしていて、とくに深い位置からの送球とか、併殺プレーなんかは、バズーカみたいなボールを放っていました。腕のたたみ込みがすごく効いたフォームで投げていて、『ピッチャーにしたら伸びるだろうなぁ......』ってね」
東北福祉大に進み、本格的に投手として練習を積むようになると、メキメキと頭角を現すようになる。
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