【WBC 2026】「サプライズ候補」コロンビアの実力 アメリカ代表を追い詰めた国がついに本気で世界を狙う (4ページ目)
前回大会では同国代表のベンチコーチを務めたが、モスケラには心残りがある。1点差で敗れたアメリカ戦で、ベンチの意思疎通がうまく図れなかったことだ。
「我々には勝利するチャンスがあった。2対1でリードして迎えた5回一死二、三塁で打席にマイク・トラウト(エンゼルス)を迎えた時、私は監督に『歩かせてゴールドシュミット(現ヤンキース)と勝負しませんか?』と提案したんだ。でも監督は『いや、この打者と勝負しよう』と言って、結果的にトラウトにヒットを打たれ、その後のゴールドシュミットはセカンドゴロのダブルプレーだった。私の提案は採用されず、試合に敗れた。アメリカのようなチームと戦う時は、ひとつでもミスを犯すと必ず代償を払うことになる。ああいうレベルの選手たちには、完璧な試合をしなければならない」
もしコロンビアがトラウトを歩かせていたら、アメリカに大金星を収めていたかもしれない──。あくまで"たられば"だが、コロンビア代表はそれほどの地力を備えていたのだ。
人口約5300万人の同国は、これまで30人以上のメジャーリーガーを輩出してきた。モスケラによると、過去5年で野球の存在感は高まっているという。もし今回のWBCで結果を残すことができれば、さらなる追い風となるかもしれない。
コロンビア野球の未来をかけて、モスケラ率いる代表チームはWBCで初の1次ラウンド突破に挑む。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
フォトギャラリーを見る
4 / 4


















