大谷翔平から三振を奪った元チェコ代表、オンドジェイ・サトリアはオリックスファンになっていた (2ページ目)
【侍ジャパン相手に奮闘】
初回、サトリアはラーズ・ヌートバー(カージナルス)、近藤健介(ソフトバンク)を三振に打ちとり、好スタートを切った。そして大谷との初対戦は、ファーストゴロで切り抜けた。
迎えた3回、一死二塁の場面で、大谷との2度目の対戦が訪れる。ここでサトリアは一世一代の大仕事を成し遂げる。2ストライクから投じたチェンジアップに、大谷のバットが空を切ったのだ。
だがこの後、侍ジャパンの打線が火を吹き、3点を奪われてしまう。初回に相手のエラーから奪った1点をあっさりとひっくり返されてしましった。それでも、コールドゲームも予想されていたなかで、9回までチェコが戦えたのは、先発したサトリアの好投があってこそだった。
試合後、日本の報道では、彼は大谷と面会し、用意したユニフォームなどにサインをしてもらったという。それらの記念品は家に飾られているのだろうか聞いてみた。
「いやいや、サインもらったのはチームメイトだよ。チームメイトとドームの周りを歩いていて、グッズショップを見つけたんだ。そこで彼らはいろいろ買ったんだけど、僕は買わなかったんだ。その後、大谷選手と会うことができたんだけど、彼らはサインをもらって大喜びさ。僕は何も持っていなかったから、写真を一緒に撮って、握手をしてもらったんだ」
大会後、チェコ戦で先発マウンドに立ったオリックスの宮城大弥からサイン入りユニフォームがサトリアの元に届き、彼自身のユニフォームにサインをして返した。それは今も宝物として自宅に大切に保管してある。以来、サトリアはオリックスのファンだという。
【大谷翔平と再戦したら...】
あれから2年。気がつけば、第6回WBCはもうすぐそこまで迫っている。前回の大健闘で野球人気が飛躍的に高まったことを考えれば、チェコ代表には前回以上の結果も求められるだろう。なにより、侍ジャパンとの再戦はチェコの野球選手にとって最大の目標であり、今シーズンのエクストラ・リガの選手たちのモチベーションにもなったと言っていい。サトリアもまた、日本との再戦を心待ちにしているひとりだ。
「でも、こればかりは監督が代表選手に選んでくれないとどうしようもないからね」
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