プロ野球「投高打低」の裏側 30代半ばで防御率1点台を達成した広島・大瀬良大地が明かす球速至上主義から投球術への転換 (3ページ目)
「23年までのシーズンと比べて、僕の球種の変化の方向が増えたこともあると思います。真っすぐのパーセンテージよりカットボールが多かったり、逆のシュートを昨年から少し多く使うようにするとか、球種を増やしたりしました。今年はチェンジアップで奥行きを出す、っていうところにチャレンジしています。
【多種多様化する変化球】
あとは、投げる球種のパーセンテージですね。カットボールと真っすぐで7割ぐらい占めていたのが6割ぐらいになって、そのぶんほかの球種が増えています。なので、バッターにとって、真っすぐとカットだけを頭に入れていればいいっていう状況ではなくなった。そういうところが、僕にとっては、成績を上げてくれる要因のひとつだったのかな......とは思います」
カットボールは130キロ台後半の球速が出て、大瀬良にとっての大きな武器。真っすぐと同じ握りでやや角度をつけ、同じ腕の振りで投げて微妙に変化する。真っすぐと同じ腕の振りというところが、打者にとって厄介なのだろうか。
「おそらく、そうですね。今年もたぶん、カットボール自体は被打率が1割台で。真っすぐの被打率は高いんですけど、カットボールの被打率は低いので、僕というピッチャーと対戦するに当たっては、めんどくさいボールなのかなあ、と思いますね(笑)」
カットボール、ツーシームのように小さく変化するボールは打者にとって「めんどくさい」。そういうボールを操る投手が増えたことは、"投高"の要因のひとつだろう。
「小さい変化だけじゃないですよね。みんな本当に器用に、小さく変化させたり、強く大きく変化させたり。155キロを投げる人が、120キロ中盤の大きなパワーカーブとかナックルカーブとか、曲がりの大きい変化球を投げる。いろんな球速帯でいろんな方向に動くような球種が増えていると感じます。
スピードに加えて、曲がる方向が増えている。やっぱり、そこに対応していくのはバッターにとって難しいことなのかなと。あとはチェンジアップ。僕の場合はカウントを取る球でもあるんですけど、真っすぐ系の強いボールを待っているバッターは前(投手方向)に出されて、引っかけてゴロアウトになるとか。これまでにないアウトの取り方が増えたのかなと思います」
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