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高木豊がパ・リーグで期待する若手野手4人 楽天・宗山塁ら大型ルーキーは「1年目からどんどん使われる」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――打撃面で差をつけることができたら、正捕手に近づく?

高木 捕手は守備面でいろいろ言われますが、打てる選手が少ないので使ってもらえる可能性が高まります。DeNAの山本祐大の評価が高いのも、"打てる捕手"という点です。古田敦也も阿部慎之助も守備面でいろいろ言われていましたが、首位打者を獲ってからはそういう声も減りました。

 リードについてはデータによる部分も大きいですし、そこまで考えなくてもいいでしょう。もちろん、捕手としての感性や、データによるリードを自分なりにアレンジすることも大切ですが、それらは経験によって身につくもの。現時点では、いかに打つかのほうが大事です。

【オリックス2年目の野手は、まず守備を磨くべし】

――ほかに注目選手はいますか?

高木 オリックスの横山聖哉(2年目・19歳)ですかね。慣れたら確実に打てるようになる選手だと思うので、我慢して起用してほしいんですが......まだ守備面が厳しいと思うんです。本来はショートですが、昨年はサードで使われていましたよね。その守備はあまりよくなかったですし、あれでは首脳陣も我慢できないかなと。

 打てない場合は、打席を重ねて経験を積めば打てるようになる、と期待が持てるのですが、守備は試合で使っていけばうまくなるかというと、決してそうではない。横山の場合は、練習で相当ノックを受けないといけないかなと思います。

――守備面が不安なままだと、起用する側が我慢できない?

高木 そうですね。先ほど話したキャッチャーは例外で、そのほかのポジションは守備が第一。守備の綻びは、バッティングよりもチームに迷惑をかけるからです。

 バッティングは個人で勝負する側面も大きく、失敗しても「次は打ってくれるんじゃないか」と、首脳陣はけっこう割り切れるものなんです。だけど守備はそうはいきません。横山は昨年、プロの打球の速さや、ランナーの足の速さなどに慣れていませんでしたし、ボールのさばき方を見ても「練習が必要だな」と感じました。

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