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岩隈久志が語る佐々木朗希のメジャー挑戦 重視される「イニング数の多さ」をクリアできるのか (2ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text by Shiratori Junichi

――佐々木投手は、どのような基準でチーム選びを進めていると思いますか?

「佐々木投手は2023年のWBCにも出場し、アメリカでのプレーを経験しています。もしかすると、彼のなかには行きたいチームがあるのかもしれませんし、プレーしやすい環境や気候といった条件も照らし合わせながら考えているでしょう」

【多くのイニングを投げるために必要なこと】

インタビューに答えた岩隈氏 photo by Shiratori Junichiインタビューに答えた岩隈氏 photo by Shiratori Junichiこの記事に関連する写真を見る――佐々木投手は過去5年間で、一度も規定投球回に到達したことがありません。そういった点は、獲得オファーに影響を及ぼすと思いますか?

「MLBの場合は、1年間怪我をせずにローテーションを守り抜き、年間を通して多くのイニングを投げることが日本よりも重視される傾向にあります。実際に、僕もマリナーズ時代に、監督から『勝利数よりも、1年間怪我をしないで投げてくれたほうがうれしい』と言われたことがあります。その点では、正直なところ、離脱が多い佐々木投手の現状を不安視する球団はあると思います」

――能力に関しては疑う余地がないと思いますが、イニング数を投げられる投手になるためには何が必要だと思いますか?

「球速は十分なので、少しずつコントロールの精度を磨いていくことが重要になるでしょうし、MLBでの成功に向けた近道になると思います。コントロールが安定しないと球数が増え、0点に抑えている試合でも長いイニングを投げられなくなってしまう。勝利数につながる部分でもありますが、イニング数などの数字を伸ばしていくためには、制球力が求められるでしょう。

 あとは、日本と違うボールやマウンドに対応したり、対戦する打者の特徴も新たに覚えなければなりません。それらに関しても、環境の違いを受け入れながら、しっかり学んでいくことが大切だと思います」

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