ベイスターズ27年ぶりリーグ制覇、そして日本シリーズ連覇へ 三浦大輔監督が語る2025年の目論見 (2ページ目)
── 選手たちから話を聞くと、マインド的な部分で遠藤拓哉メンタルパフォーマンスコーディネーターの存在が大きいように感じました。DeNA独自のコーチングスタッフですが、三浦監督自身もサポートしてもらい、結果的にあの「ミスは忘れろ」という考えに至ったと聞いています。
三浦 遠藤メンタルパフォーマンスコーディネーターは3年目になりますが、選手間はもちろん、監督、コーチ、スタッフとあらゆる場面、状況で間に入ってくれて潤滑油の役割を果たしてくれています。いくら高い技術力を持っていても、コミュニケーションがとれていなければ、効果が出ることはありません。話をする、しっかりと聞く、自分もよく遠藤にアドバイスを求めますからね。選手に話し終えたあと、どうだったかと聞くと「もう少しゆっくり話した方が選手に入っていきます」と言ってくれたり、よかったら褒めてくれますし、チームにとっても自分にとっても大きな存在です。
── 知性に加えユーモアもある方ですよね。
三浦 だから選手たちからもいじられますし、自分もいじったり、いじられたりします(笑)。そういうコミュニケーションが取れているから、メンタルの部分でひとつになれるんじゃないかと思います。
── なるほど。
三浦 じつは現役時代、プロゴルファーの片山晋呉さんに『大リーグのメンタルトレーニング』という本を紹介してもらって、マウンドに上がる際に活用していたんです。リセットをする大切さとか。アメリカの方が書いている本なんですけど、遠藤と初めて会った時、こういうのを参考にしていたんだって話をしたら、どうやら著者は遠藤の師匠だって言うんです。『ホンマか⁉︎』って鳥肌が立ちました。遠藤は、学生時代にその本を読んで、弟子入りをしたくてアメリカに渡ったそうです。『大リーグのメンタルトレーニング2』という本もあるんですけど、翻訳者は遠藤で、自分はそれも持っていて二度ビックリしました。
── 三浦監督と遠藤メンタルパフォーマンスコーディネーターのバイブルは一緒だったというわけですね。
三浦 そうですね。だから共有しやすい面はあります。メンタルは数字に表われない部分ですし、目に見えない部分。だけど、そこが非常に大事ですし、ポストシーズンを勝ち抜けたのも、メンタルの部分が大きかったと感じています。
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