検索

古川遼のソフトバンク入団辞退に見る育成制度の功罪 アマチュア指導者、スカウトたちが語る本音 (4ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko

 そういえば、去年だって、今年だって、ドラフト上位で指名された大学生選手、特に投手はそのほとんど2年までに一応の"完成形"を見せていて、3年からの2年間は実戦のなかで「勝たせる投手」であることを実証した末に、ドラフト上位指名を勝ち取った。

 大学4年時が完成のタイミングだと、ちょっと遅いのかもしれない。だとすれば、急ぐしかない。今まで以上に次元の高い練習に取り組んで、「2年目の完成形」を目指してほしい。

 育成入団にただひとり背を向けた者として、唯一無二の精進が始まる。

著者プロフィール

  • 安倍昌彦

    安倍昌彦 (あべ・まさひこ)

    1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。

フォトギャラリーを見る

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る