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篠塚和典が指摘するCS制度の問題点 アドバンテージや日程、CSとは別のカップ戦の案など持論を語った (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――МLBの場合は、シーズンの最終日をあらかじめ設定し、シーズン中に中止になった試合はダブルヘッダーとして組み込んで消化していきます。

篠塚 NPBでそれができるかといえば、いろいろな問題があると思いますが、ダブルヘッダーなどをやりながら「この日までには全試合を終わらせる」という予定にしてもいいと思います。最終日は両リーグともに同じ日にして、間隔を空けずにCSを始める形式ですね。

――実戦感覚だけでなく、気持ちの持っていき方も難しそうですが、篠塚さんが現役時代やコーチ時代、リーグ優勝後の期間はどういう心境でしたか?

篠塚 やっぱりホッとしちゃいますよね。ただ、しっかりと気持ちを保っていないと、ちょっとした油断からケガにつながってしまうこともある。実戦感覚が鈍ることもそうですが、気が抜けた時のケガのリスクも頭に入れてプレーしなければいけません。シーズン最終日からポストシーズンまでの間隔がそれほど空かなければ、リーグ優勝をしたあとでもある程度の緊張感は維持できますからね。

 アドバンテージの問題にしても日程の問題にしても、さまざまな意見があるでしょうし、興行面と勝負事のバランスも考えなければいけません。日本シリーズはやはり両リーグの1位同士の対戦をファンも観たい部分もあると思いますし、日本シリーズとは別にカップ戦などを設けるのがよいのか。今後も議論を重ねていい方向へ改善していってほしいですね。

【プロフィール】

篠塚和典(しのづか・かずのり)

1957年7月16日、東京都豊島区生まれ、千葉県銚子市育ち。1975年のドラフト1位で巨人に入団し、3番などさまざまな打順で活躍。1984年、87年に首位打者を獲得するなど、主力選手としてチームの6度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献した。1994年に現役を引退して以降は、巨人で1995年~2003年、2006年~2010年と一軍打撃コーチ、一軍守備・走塁コーチ、総合コーチを歴任。2009年WBCでは打撃コーチとして、日本代表の2連覇に貢献した。

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